急展開!アクセル菅田ちゃん!?

商売の裏表

「駄目だよ、これじゃあ。」
まだ肌寒い3月も下旬の昼下がりの石川青果店内。

「僕らのモチベーションは高いんですよ!!それだけで、真野も僕もここまで突っ走ってきたんですよ!!」
いきなりの駄目出しにさすがに龍ちゃんもムッとして反撃してきた。

「モチベーションの高さなんかお客から見たら何の意味も無いよ。それよりも客単価の設定の高さのほうが問題だよ!!」
こっちも経営については少なからず勉強してるのでおとなしく引き下がるわけにはいかない。

「そんなのやってみなけりゃ判らないじゃないですか!!」
なおも食い下がる龍ちゃん。

「お前なあ、良く考えてみろよ。今時な、客単価7000円て『回らないすし屋』でも難しいんだぞ!それを君らみたいに昨日今日商売を始めたばかりの奴が信用されるわけ無いだろ?」
もうすっかり頭に血が上っているのを自覚しつつも、まだ何とか冷静でいようとしている。

「まあまあまあ。二人ともも少し冷静になりましょうよ。」
絶妙なタイミングで割って入る『スキメン』(すきっ歯のイケメンの略)こと和田文具の大ちゃん。

「あーいいよ、どうせ俺の店じゃないしな。」

「そうですよ。この店は僕らの店なんですから!」

「けっ!そうかい。そこまで言うならやってみろよ!」

「だからぁ、ケンタロウさんもぉ~。」
大ちゃんはすっかり困ったような顔をしている。

「まあ、いいんじゃない?本人がそこまで言ってるんだし。」
冷静なから揚げ専門店「和」のオーナーの和さん。

「でも4/1のオープンまであと1週間で店の内装もだけど、メニューの構成も今の状態で大丈夫なんですか?」
らいおん歯科の白石さんがとても優しい口調だが核心を突く疑問を提示する。

「はい!全然大丈夫ですよ。内装なんかは僕と真野の2人でこれからオープンまでに一気に仕上げていくつもりですから。」

「一応さ、料理の世界で長いこと高級料理店を修行して回ってる藤俵君て子がいるからさ、彼を呼んで意見貰えば?」
少し冷静さを取り戻した私は、友人の一人に和食界で修行が長いのがいる事を思い出した。

「今度の日曜日にでも呼ぶから、店を見せてよ。」

「あ、今度の日曜はちょっと用事があるので、結構です。」
カチーンと来た。

3月も下旬になり気温も少しずつ上昇したためだろうか、巷ではちらほら蝶や虫の姿が見えるようになっていた。
日曜日なのにシャッターを開けっ放した石川青果店の店内にも空気が読めない蝶々が1匹、のどかに舞い込んできた。

例のごとく店の奥で近隣の経営者が雁首そろえて経営学習会「金池イルミネイト会」に集っていた時の事だ。

もともとこの会を立ち上げたのが今年(平成22年)の1月下旬頃だった気がする。
取り立てて議事録を取っているわけでもないので定かではない。
そこへ、ある日曜日、感じの良い青年が店休日だと知らずに入ってきた。

光ってない真野君現る!

その青年は、入り口のドアを無理やり自動ドアにしようと改造中の私達に話しかけてきた。
「あの~、こちらのお店の方ですか?」
非常に謙虚な姿勢で胸元から名刺らしき物を出そうとしている。

大根オペラ目次

はじめにお読みください

第2幕 ソプラノの夢

第1章 絶対情熱!!
木梨あずさプロフィール
君は何を今、見詰めているの?
天国に一番近い八百屋?
天国への階段?
カモシカの兄弟?
これで終わりか、鳩ぽっぽ
バカは死ななきゃ直らない?
ケンタロウがぁ~、木梨パパにぃ~、出会ったぁ~
大分の秋は9/14から
本物のヒーローの優しさ
ぼんやり人生、万歳!?
へん~しん!!日本!?

第2章 壁の崩壊

思い込みの味方!
命賭けたらやるしかないよね?!
ネットワーク崩壊!?
新人 えーちゃんのデビュー!!
ケンタロウの道しるべ?
錯覚作家ケンタロウ
えーこの日常
嵐の夜に
「ひなた」のち「トルネード」
爆竹 竹子!!
結婚いろは

第3章 カオスからの再生
予兆
えーこの回想
間に合うか?クリスマス企画
急展開!アクセル菅田ちゃん!?
内向き人生よ、さようなら!
光ってない真野君現る!